第二十回 独立書入団静岡県支部展
併催展
平成元年9月22日〜28日
静岡市民文化会館
私がSBS学苑書道教室に入苑し、柿下先生に出逢って八年がたちました。不真面目な生徒でしたが先生の書にひかれてどうにか通いつづけ、今日まで引っ張ってきていただきmした。そして今回の個展を開けるまで、成長させていただきました。感謝の気持ちでいっぱいです。
まだ未熟な私ですが、「個展を開くんだ」と心に決めてから4、5ヶ月、書きたいと思うものをただ、がむしゃらに書いていた。でも書けない。・・・苦しかった。なぜなら、今まで取り組んだことのない不得意の濃墨の作品ばかりを仕上げていたからです。最初に柿下先生から、一言「濃墨の作品から仕上げるように」といわれていたからです。私は青墨の作品を多く出品すればなんとかなるだろうと、甘い考えでいたのとは大違いでした。
今思えば私に勉強の場を与えて下さったのだと、濃墨の特に近代詩文について興味を持ち、これから追求していきたい分野の一つとなりました。
苦しい中から、柿下先生の眼をかろうじてパスした作品の中から、大抱先生に。十三点を選んでいただきました。見るにしのびなかっただろうと思います。優しいお心遣いをしていただきました。
青墨の作品は、まだこれから取りかかろうと思っている間に、時間切れでした。すっきりしないままの個展となってしまいましたが、この経験は貴重であり、柿下先生の云われる「限りなく深遠なる道」を一歩前進したような気がします。
でも逆に、又書の厳しさを思い知らされたと言う方が、適当なのかもしれません。私の前に立ちふさがる壁を乗り越えられそうな激励の言葉を柿下先生からいただきました。ありがとうございます。これから一生懸命古典精習に心がけ、次の高峰を目指して、研鑽を積んでいきたいと思います。
あの暑い夏の一日、何も考えず、無我夢中で筆を持ち、紙に向かって情熱をぶつけていた日々が懐かしく思われ、今は身体中の力が抜けてしまって何故かさびしいような気がします。又、このような燃えられる日々を経験できるよう頑張りたいと思います。
最後になりましたが、大抱先生、独立書入団静岡県支部の諸先生、一基会の皆様、友人の皆様、私の個展のために暖かいご指導とご声援、ご協力ありがとうございました。これからもご指導の程宜しくお願い致します。

(上左)
「葵」105cm×110cm
(上右)
「激」210cm×140cm
(下左)
高村光太郎の詩「山からの贈り物」より 140cm×140cm
今朝の心の朝風をこの封筒にいっぱい入れよう
(下右)
「惟日其邁」140cm×140cm

(左)
「素月」70cm×175cm
(右)
「久保より江の句」70cm×140cm
泣き虫の子猫を親にもどしけり

(上左)
「遙」70cm×70cm
(上右)「孫」70cm×70cm
(下左)
「竹色」70cm×175cm
(下右)
「黛」105cm×140cm

(上)
「燃」140cm×105cm
(左)
「薔薇」140cm×70cm
- Posted by 2011年09月01日 (木) | Solo |
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